健康に良さそうな顔をしているのに
実は逆効果だった――
そういうもの、実はたくさんあります。
サプリメントもその例外ではなく
最近、特に気になっているのが「エクエル」。
これは「エクオール」という
大豆イソフラボンが腸内細菌によって変化した成分を含んだサプリメントで
エストロゲン(女性ホルモン)に似た作用をすることがわかっています。
そのため「女性の味方!」
として人気があるのですが
当然ながら、すべての女性にとって効果的とは限りません。
エストロゲンが多いと起こること
女性ホルモンは、ただ多ければいいというものではなく
多すぎると、かえって身体に不調をもたらすことがあるんです。
たとえば
・子宮筋腫
・子宮内膜症
・生理痛、PMSの悪化
・乳腺症
・頭痛や気分の不安定さ
などは、エストロゲン過剰の代表的な症状です。
ホルモンは体内で繊細なバランスを保ちながら働いているので
なるべく外から無理にいじらないのが基本なんですよね。
最近、上のような不調を抱えている方が本当に増えている印象がありますけど
あなたは大丈夫ですか?
身体のバランスとミネラル
バランスという意味では、ミネラルのバランスも非常に重要です。
たとえば
・ナトリウムとマグネシウムのバランスが崩れると
→高血圧になったり、足がつりやすくなったり
・カルシウムとマグネシウムのバランスが崩れると
→骨がもろくなったり、不整脈が出たり
・亜鉛と銅のバランスが崩れると
→不妊症、免疫力の低下、情緒不安定などの原因になったり
僕が東洋医学が好きなのは
“バランスを重視する”からなんです。
銅ってどんな栄養素?
さて
ここで今回のキーワードになるのが
「銅(どう)」です。
銅は栄養学でもあまり注目されにくい存在ですが
実はノルアドレナリン(集中力や行動力に関係する神経伝達物質)を作るために必要不可欠なミネラル。
(※ノルアドレナリンについては、次回詳しくお話しします。)
この銅は
『セルロプラスミン』
というたんぱく質とくっついて血液中を移動しています。
つまり
セルロプラスミンが増えると
体内の銅量も増えるということ。
この銅とバランスを取っているのが『亜鉛』。
銅も大切なんですが
亜鉛の方がもっと大切で
亜鉛が不足すると
細胞分裂がうまくできず
新しい細胞が作れないという問題が起こります。
理想的には
血液検査で亜鉛と銅の値が
『1:1』になるのがベストなんですが
女性は特に
『2:1』
くらい銅が多い人多いんですよね。
エストロゲンと銅の関係
ここで
最初に話したエストロゲンの話に戻ります。
実は
エストロゲンはセルロプラスミンを増やす作用があるため
間接的に体内の銅の量を増やしてしまう可能性があるんです。
つまり、以下のような方は注意が必要です。
・子宮筋腫、内膜症、乳腺症などエストロゲン優位の疾患がある
・PMSや生理痛が強い
・長年ピルを服用している
・精神的に不安定になりやすい(ドーパミンやノルアドレナリンのバランス異常)
こういった方は、銅が過剰になっている可能性があります。
また
「亜鉛サプリを飲んでも、なかなか血中亜鉛が増えない」という場合
体内の銅が多すぎて、うまく吸収できない可能性もあるので注意が必要です。
身体にいいと思っていたのに
もしあなたが
・子宮筋腫や子宮内膜症がある
・生理痛やPMSがつらい
・精神的に不安定になりやすい
・長年ピルを飲んでいる
・血液検査で「銅」が高めだった
そんな場合は
エクエル(=エクオールサプリ)は
今のあなたには合わないかもしれません。
実際、「女性に良い」と言われているからといって
誰にとっても良いわけではないのがサプリメントの世界です。
身体は常にバランスを取りながら働いています。
そこに“善意のつもり”で何かを加えることで
かえってそのバランスが崩れてしまうこともあるんです。
身体にいいと思ってやっていたことが、実は逆効果だった。
そんなこともあるからこそ
一番大切なのは「自分の身体の声を聴くこと」。
症状があるのに「なんとなく飲んでるから…」と続けるのではなく
一度立ち止まって、自分の身体と対話してみてください。
不調のサインは、身体からの大切なメッセージですよ!
って事で、今回はこの辺で
では、また。
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