今日は久しぶりに東洋医学のお話です。
最近、相談の中でも
「不安」に関するものが増えています。
気持ちが落ち着かない、夜に考え事が止まらない、突然そわそわしてくる。。。
そんな「不安」は
西洋医学ではなかなか扱いが難しい領域です。
集中できない・飽きっぽい、というタイプなら
「”MAO”や”COMT”などの遺伝的な代謝の特徴かもしれないな」
と検討できるのですが
不安はそれだけで説明できないことが多いんですよね。
こういうときに役に立つのが別の医学の“レンズ”です。
不安の正体は「ココロを動かす燃料」不足
日本の病院で漢方薬が処方されると
不安に対しては「気が滞っている」と考え
・半夏厚朴湯
・加味逍遙散
・抑肝散
など、「気」を巡らせる処方が出されることが多いと思います。
もちろん、これが合う人もいます。
でも、実は不安は“気”の問題だけではないんです。
中医学では
ココロは「血(けつ)」で動いていると考えます。
血は身体を潤し、栄養を運ぶだけではなく
思考や情緒の安定にも関係しているとされます。
つまり。。。
血が不足すると、ココロが落ち着かなくなる
・眠りが浅くなる
・焦りやすくなる
・不安が強くなる
こういった症状につながりやすいんですね。
日本の医療現場では「気」を重視しがちですが
実は土台である“血”が足りていない人が多いのです。
血を補うには「赤いもの・黒いもの」
中医学はとてもシンプルです。
足りていないものは
同じ性質のものを補う。
血は赤いので
赤い食材をとると血を補う と考えます。
・赤身の肉
・トマト
・にんじん
・クコの実(ゴジベリー)
などはとても良いですね。
そして血は時間が経つと黒っぽくもなりますから
黒い食材も血を養う食べものとされます。
・黒ごま
・黒豆
・わかめ、海苔などの海藻類
これらをうまく食卓に入れてみてください。
レバーも血に良い食材とされていますが
家畜の環境によっては毒素が溜まりやすい臓器でもあります。
こだわって育てられたもの以外は
無理に食べなくてもOKです。
漢方薬を試すなら
本来、漢方薬は舌・脈・体質の全体像から決めるので
「この症状にはこれ!」
と断定はできません。
ただ、体質が合う方がとても多いと感じる処方に
加味帰脾湯(かみきひとう)
があります。
血を養い、ココロの安定を助ける考え方の処方です。
僕の漢方の師匠も
「日本人に合う漢方の代表では?」
と言っていたほど。
もし自己判断で試すのであれば
まずは短期間、少量から様子を見ながらがおすすめです。
不安は「気持ちの問題」と片付けられがちですが
中医学では
ココロを動かす燃料である“血”が不足した状態
と考えます。
だからこそ
・しっかり食べる
・赤いもの/黒いもので血を養う
・必要なら漢方や食養生で補う
という“身体から整える”アプローチが大切なんです。
不安は「気合い」や「考え方」だけでは解決できません。
身体の中の“余裕”を育てることから始めましょう。
ってことで、今回はこの辺で
では、また。
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