ここまで、炎症の火種を一つずつ見てきました。
腸、そして血糖。
今日は、もう一つの火種
「脂肪」の話をします。
脂肪というと
食べすぎたエネルギーを
お腹や太ももに貯めておく場所。
そんなイメージがあると思いますが
実は、脂肪って、ただの倉庫じゃないんです。
いろんな物質を出して
身体のあちこちに指令を送っている。
意外と働き者の臓器なんですよね。
問題は
時々、働きすぎてしまうことなんです。
脂肪は、ただそこにあるだけじゃない
脂肪細胞は
ただ脂を貯めてじっとしているわけじゃありません。
実は、そこからいろんな物質を出して
「お腹いっぱいだよ」とか「もっと食べて」とか
身体に信号を送っているんです。
単なる貯蔵庫じゃなく
身体にいろいろ話しかけてくる組織でもあるんですね。
つまり、脂肪は
体温を保持したり、衝撃から身を守ったりするだけでなく
ホルモン的にも、身体にちゃんと必要なものなんです。
ただし
身体に話しかける働きがあるということは
数が多くなればなるほど小言が増えるという事です笑
脂肪細胞が、パンパンになってくる
食べたエネルギーを
脂肪細胞が貯めていく。
すると
一つひとつの脂肪細胞が
だんだん大きく膨らんでいきます。
風船を
どんどん膨らませていくところを想像してください。
最初のうちは、まだいい。
でも
パンパンに膨らんでくると脂肪組織の中で
ちょっとした異変が起きはじめます。
膨らみすぎて
酸素が行き届かなくなる。
細胞が、苦しくなってくる。
すると
身体の見張り役が気づくんです。
「なんか、ここ様子がおかしいぞ」と。
脂肪の中に、掃除屋が集まってくる
ここが、面白いところです。
太って脂肪が増えると
脂肪の細胞だけが増えているように思いますよね。
でも実際には
その脂肪組織の中に免疫細胞も集まってくるんです。
なかでも
マクロファージという掃除屋のような細胞。
こいつが
苦しくなった脂肪細胞を片付けようと
ぞろぞろ集まってきます。
すると
掃除のために炎症に関わる物質を出しはじめる。
つまり
脂肪組織そのものが
小さな炎症の現場になっていくんです。
怪我をしたわけでもない。
風邪をひいたわけでもない。
それなのに
身体の中では、小さな炎症がずっと続いている。
これが
慢性炎症となっていくわけなんです。
そして、また血糖に戻ってくる
そして面白いのが
前回までの話とつながるところです。
脂肪組織で炎症が起こると
炎症の物質が増えます。
すると
なんとインスリンが効きにくくなってくるんです。
インスリンが効きにくくなると
血糖を処理しづらくなるので
血糖値が上がりやすくなります。
すると、前回話した
「コゲ(糖化)」や「サビ(酸化)」も
また起こりやすくなる。
もう負のスパイラルが
どんどん回って行ってしまうんですね。
腸も、血糖も、脂肪も
バラバラの火種に見えて
裏では繋がっている。
この横のつながりが
慢性炎症のやっかいなところです。
同じ「脂肪がある」でも、中身は全然違う
じゃあ、やっぱり脂肪は減らさなきゃダメなんだ。
と思うかもしれませんが
話はそう単純じゃありません。
脂肪には
静かに貯まっているだけのものもあれば
パンパンに膨らんで炎症の現場になっているものもある。
見るべきは「脂肪があるかないか」じゃなく
「その脂肪が、今くすぶっているのかどうか」です。
そして、ここがやっかいなところで。
これ、体重計に乗ってもわかりません。
体重が標準でも
お腹の内側で隠れて炎症を起こしている人もいるんです。
(最近は本当に多いです!)
痩せてるから大丈夫なんて思っていると
火種を見逃してしまうかもしれません。
じゃあ、自分の脂肪はどうなのか
自分のお腹の脂肪は、ただ貯まってるだけなのか。
それとも、くすぶって火種になってるのか
実はこれ
身体が出しているいくつかのサインや血液検査の数字から
ある程度読み取れます。
次回は、そんなお話しをしていきますね。
自分のお腹の中を
ちょっと覗きに行きましょう。
ってことで、今回はこの辺で。
では、また。

