歩く速度と健康の意外な関係

コラム

『関西人は歩くのが早い』
そんな話を聞いたことがある方も多いかもしれません。

実際、僕もけっこう早足なほうで
たまに嫁と一緒に歩いていると
『速いからもうちょっとゆっくり!』と怒られることがあります(笑)

でも、歩く速さって性格や文化だけじゃなく
その地域の経済や流行とも関係しているって知ってましたか?

世界一早足だったのは大阪?

ある研究によると、1990年代に行われた調査で
世界一歩くのが早かった都市は大阪。

続いて2位が東京だったそうです。

当時はちょうど高度経済成長の真っ只中。

急成長する経済とともに
人の動きも自然と速くなっていたのかもしれません。

ちなみに近年の調査では
歩くスピードの世界ランキングは大きく変化しています。

現在の世界最速はシンガポール。
続いてデンマーク、3位がスペイン。

かつて2位だった東京は
今では19位にまで順位を下げています。

どうやら、経済や流行のスピードが速い都市ほど
歩く速度も速くなる傾向があるようです。

歩く速度と健康の関係

そして実は
歩くスピードと健康状態にも相関関係があることが分かっています。

たとえば
がん・糖尿病・心疾患・脳疾患・認知症など
広い範囲の病気について調べた研究では、以下のような結果が出ています。

・ゆっくり歩く(時速3.2km未満)グループを基準とした場合
・普通の速度(時速3.2〜4.8km)のグループでは1.9倍病気予防効果が向上
・やや早歩き(時速4.8km以上)グループでは2.68倍予防効果が高かった

自分の歩く速度なんて、気にしたことなかったな
という方も多いかもしれませんが
実は日常の歩き方が、将来の健康を大きく左右するんです。

早歩きは、がんのリスクも下げる

早歩きに限らず、歩くという行為そのものが
がんの予防にもつながるということが分かっています。

ある研究では
あまり歩かない人の大腸がんリスクは
・平均的な運動量の人と比べて2倍以上
・積極的に運動をする人と比べると4倍以上

という差が出たそうです。

さらに、乳がん、肝臓がん、膵臓がんなどでも
運動やウォーキングによって明確にリスクが低下するというデータが出ています。

わざわざ運動するのは面倒。。。

という人も
外出のついでに少し歩くスピードを意識するだけでOK。

無理なく始められるのも
ウォーキングのいいところです。

早歩きのスピード

じゃあ『早歩き』って実際どれくらいのペースなの?
と思う場合もあるかもしれません。

目安となるのが
運動強度を示す『心拍数』です。

一般的には
『220-年齢』=最大心拍数
この数値の60〜80%の心拍数で歩く運動が『早歩き』とされています。

たとえば僕の場合(40歳)なら
220-40=180(最大心拍数)
その60〜80%なので、108〜144回/分の心拍数が早歩きの目安です。

このくらいの心拍数なら
少し意識して歩けば誰でも達成できるレベルですし
Apple Watchやスマートウォッチでも簡単にチェックできます。

田舎暮らしこそ歩くことが大切

都会と違って田舎では
移動手段が車中心になりがちですよね。

そのぶん
歩く機会はどうしても減ってしまいます。

でもだからこそ
意識的に『歩くこと』そして『早歩き』を日常に取り入れることが重要です。

ほんの数分でも
歩き方ひとつで病気のリスクを下げることができるのだから
これはもう、やらない理由がありませんよね。

歩くことって
誰でもできるシンプルな行為ですが
実はとても奥が深くて
私たちの健康と密接に関わっています。

ぜひ、明日から少しだけ
『歩くスピード』を意識してみてください。

それだけで、未来の自分が変わるかもしれません。

では、今回はこの辺で。
また次回。


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