胃薬を飲んでもよくならない理由

病気のあれこれ
今回の記事は【こちらのラジオ】も参考になります。
ぜひ、聞いてみてください。

胃、ちゃんと働いてますか?

最近、体調相談を受ける中で
『胃の調子がよくない』
という方が本当に増えていると感じます。

特に多いのが
『逆流性食道炎と診断されました』
『胃もたれがずっと続いています』
『食後に胃が膨らんで苦しい』
といった相談。

こういう方の多くが
『胃酸が多く出てるから、食道が荒れてしまって。。。』
と思い込んでいるんですよね。

でも、実はまったく逆で
『胃酸が出ていない』ことが原因になっているケースがすごく多いんです。

薬を飲んでもよくならないワケ

昨日の患者さんも
・胃の保護薬
・胃酸を抑える薬
・漢方薬

いろいろな薬を処方され
何ヶ月も飲んできたそうですが

『全然よくならないんです』

と言ってました。

けど、また同じ薬を出される。

これ、治療じゃなくて
“対応”になってしまってるんですよね。

同じことを繰り返しても良くならないなら
何か変えて行かないといつまでも良くなっていきません。

胃の仕事、ちゃんと知ってますか?

胃の役割って
『食べ物を消化すること』ですが

実は、消化できるのは
『タンパク質だけ』なんです。

炭水化物は唾液や小腸で
脂質は胆汁や膵液で消化されるのがメイン。

つまり、胃の担当は『タンパク質のみ』なんです。

そのタンパク質を消化するために必要なのが
『ペプシン』という酵素。

でも、胃は最初からペプシンを出しているわけではありません。

まずは
『ペプシノーゲン(酵素の前のかたち)』
を分泌し

それが『胃酸』と反応することで初めてペプシンに変わり
タンパク質を分解することができます。

つまり
・ペプシノーゲン
・胃酸

この両方がそろって初めて、胃はちゃんと仕事をするわけです。

胃酸が出ていないとどうなる?

最近はこの「胃酸」が出ていない人がすごく多い。

原因としては

・食事の質の低下(柔らかい・噛まない・加工品ばかり)
・長期の胃薬の服用
・ストレス、交感神経の過剰興奮

など。

胃酸が不足すると
ペプシノーゲンはペプシンに変われないので
タンパク質の消化がうまくいきません。

すると、どうなるか?

未消化のタンパク質はそのまま腸へ送られていきます。

でも、腸は基本的に『消化』ではなく『吸収』担当なので
未消化のものを処理できません。

結果として

・タンパク質が吸収されない
・せっかく高いお肉やプロテインをとっても、そのまま排泄される

これ、すごくもったいないと思いませんか?

さらにやっかいなのが「発酵」

未消化のタンパク質は
腸内細菌にとっては『発酵材料』になります。

発酵が進むと
・腸内でガスが発生し、張り感・オナラが増える
・悪臭のある有害ガスが生まれる
・腸に炎症が起きる(→過敏性腸症候群にも)

つまり、タンパク質を消化できていないだけで
全身にいろんな不調が起きる可能性があるんです。

だからこそ「胃」のチェックが大切!

『腸活』が流行っていますが
実はその前に胃がしっかり働いているかどうかがめちゃくちゃ大事なんです。

腸内環境のトラブルの裏には
『タンパク質の未消化』が原因だった
というケースもよくあります。

でも、ここで一つ疑問が湧きませんか?

『胃酸が少ないのに、なぜ逆流性食道炎になるの?』

普通に考えたら
胃酸が『多すぎる』から
食道まで逆流して炎症が起きると思いますよね?

でも、逆に「少ないせいで逆流する」ケースもあるんです。

その答えは、「腸」
もっと言えば「小腸の状態」にあります。

でもちょっと長くなってきたので
この続きは【後編】にて、じっくりお話ししていきますね。

次回もお楽しみに!


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