腸内環境と心の関係については
このブログでも何度か書いてきました。
中でも有名なのが
「腸内細菌の移植で性格が変わった」という報告。
え、うそでしょ?って思いますよね。
実際
僕も最初に聞いたときは「ほんまかいな」と思いました。
けど、よくよく調べてみると
これはどうやら事実らしいんです。
今回はその中でも「カンジダ」という菌に注目して
体の中でどんなことが起こっているのかを深掘りしてみたいと思います。
カンジダってなに?
カンジダは「真菌」と呼ばれる、カビの一種です。
口の中や腸、性器など
どこにでもいる常在菌のひとつ。
普段はおとなしくしてくれているのですが
体が疲れていたり、免疫が落ちている時に暴れ出すことがあります。
とくに最近は、抗菌薬の使いすぎによって
腸内の「良い菌」が減り
カンジダが優位になるケースが増えています。
さらに厄介なのが
カンジダは鉄・亜鉛・マグネシウムといった
僕らにとって超重要な栄養素を横取りしてしまうこと。
いくら高いサプリを飲んでも
カンジダが体の中にいれば栄養が吸収されにくくなります。
カンジダは甘いものが好き
このカンジダには
「甘いものが大好き」
という特徴があります。
彼らはブドウ糖をエネルギーにして増殖するため
糖がないと生きていけません。
そのため、なんと!
宿主である僕ら人間に対して
「甘いもの食べて〜」と要求してくるんです。
・・・とはいえ
もちろん言葉でお願いされるわけではありません(笑)
カンジダの「甘いもの要求」の仕組み
カンジダはアラビノースという物質を体内で作ります。
そしてこのアラビノースを僕らの身体に捨てていくわけですが
このアラビノースには、血糖値を上げる作用があるんです。
すると
食事を食べていないにも関わらず血糖値が急に上がるので
『あれ?なんか変だぞ?』と思いつつも
身体はインスリンを分泌し
血糖値を下げようとします。
結果、血糖値が下がりすぎて『低血糖』状態に。
低血糖になると
集中力が落ちたり、イライラしたり
無性に甘いものが食べたくなるあの感覚
ありますよね?
それ、もしかしたらカンジダの仕業かもしれません。
カンジダと甘いものの無限ループ
つまり
カンジダが多い人ほど
甘いものが欲しくなりやすい。
そして甘いものを食べると
それを栄養としてカンジダはさらに増殖していく。
完全に悪循環です。
患者さんの中には
『オーガニック食品を食べてるし、加工品は一切食べてません!』
という意識の高い方がいました。
けど、その人は大の甘党で
検査をしてみたら、カンジダの数値がとんでもないことに…。
いくら健康志向であっても
『甘いものを欠かせない体質』になっている場合
すでにカンジダが体の中を支配している可能性があります。
こんな症状があれば要注意!
・甘いものを食べないとイライラする
・食後すぐに眠くなる
・手が震えるような空腹感がある
・甘いものを食べると落ち着く
こんな症状が日常的にあるなら
カンジダを疑ってみてもいいかもしれません。
カンジダを減らすには、まずは糖質の供給をストップさせること。
特に白砂糖は一番のエサになります。
いきなりゼロにするのは難しいと思いますが
『チョコ1個我慢する』からでも始めてみてください。
そのほか、腸内の善玉菌を増やすために
発酵食品(納豆、味噌、ぬか漬けなど)を意識的に摂るのもおすすめです。
腸内環境って、ほんとに奥が深いんですよね。
菌たちが僕らの行動を左右してるなんて信じがたいけど
でも実際に体の中ではいろんなドラマが起きています。
甘いものが止められない自分を責めるより
「今、体の中に何が起きているんだろう?」と考えてみると
ちょっと見方が変わるかもしれません。
自分の体は、自分でコントロールできる。
その第一歩として
今日の食事、見直してみませんか?
ってことで、今回はこの辺で
では、また。
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