健康診断の血液検査でよく目にする「HDL」と「LDL」。
HDLは“善玉コレステロール”
LDLは“悪玉コレステロール”なんて言われますが
実はこの善悪のイメージにとらわれすぎると
本質を見誤ってしまうことがあります。
僕が精密栄養学の視点で血液データを見ていて思うのは
数値そのものの大小よりも
「比率」がとても重要だということ。
特にHDLとLDLのバランスを見ることで
身体の中で何が起きているか
食生活にどんな問題があるかが見えてくるんです。
LDLが高い=悪い油が多い
HDLとLDLは
『どちらかが高ければダメ』という単純な話ではありません。
理想的なのは
「HDLとLDLがほぼ同じくらい」
もしくは
「LDLが少し高い程度」の状態です。
でも、現代の食生活ではこの比率が崩れている人がとても多い。
LDLだけが高く、HDLが低いというパターンは
大抵の場合、摂取している油の質が悪いことを示しています。
たとえば、こんな生活をしていませんか?
・スナック菓子やインスタント食品をよく食べる
・外食や惣菜に頼ることが多い
・マーガリンやショートニングを使ったパンやお菓子をよく食べる
これらに共通するのが、「質の悪い油」。
特に、植物油に含まれるリノール酸やトランス脂肪酸が過剰になると
LDLが増加し、動脈硬化のリスクが高まります。
その乱れを整える「オメガ3」
じゃあどうすれば、LDLとHDLの比率を整えられるのか?
その答えのひとつが、「オメガ3脂肪酸」です。
オメガ3は
炎症を抑えたり血液をサラサラにしたり
体内の脂質バランスを整える働きを持っています。
特に、魚に多く含まれるEPAやDHAは
HDLを増やし、LDLを減らしてくれる理想的な油です。
オメガ3を摂取する方法としては
・青魚(サバ、イワシ、サンマなど)を週に2〜3回食べる
・亜麻仁油やえごま油を料理にかける
・EPAやDHAのサプリメントを活用する
といった方法があります。
亜麻仁油やえごま油は熱に弱いので
サラダに使うとか、調理が終わってからかけるようにしましょう!
魚を食べるハードルと、現実的な選択
とはいえ、「魚を食べましょう」と言っても
・調理が面倒
・ニオイや後片付けが大変
・子どもが嫌がる
といった理由で、なかなか続かない人も多いのが現実。
僕自身もそうなので
対策としてEPA・DHAのサプリメントを活用しています。
錠剤やカプセルで手軽に摂れるので
忙しい人や魚が苦手な人にもおすすめです。
また、炭水化物を控えるようになると
代わりにタンパク質や脂質の摂取量が自然と増えます。
そんなときに意識したいのが
「質の良い脂を選ぶ」こと。
揚げ物や市販の加工食品ではなく
魚やオメガ3系オイルを意識して取り入れるようにしましょう。
自分の体を知る入り口として
精密栄養学の魅力のひとつは
血液検査という客観的なデータをもとに
自分の体の“内側”を深く知れることです。
僕は独自で作ってある代謝経路マップを見せて
血液の数値から遺伝的な体質のヒントを読み取ったりしていますが
初めて聞く人は「情報が多すぎて頭がパンクしそう!」と驚かれることもあります(笑)
でも、それだけ“あなたという個体のストーリー”が隠れているということ。
オメガ3の話もその一部ですが
「何を食べるか」は「どんな体になりたいか」に直結しています。
健康診断の数値を“異常値かどうか”だけでなく
「自分の体が今どうなっているのか」
を読み解くきっかけにしてみてください!
ってことで、今回はこの辺で
では、また。
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