炭水化物を減らしてタンパク質を増やしましょう!
これはもう、かれこれ15年ほど前から言ってきた言葉です。
当時はまだ糖質制限も今ほど浸透しておらず
「朝食をパンからプロテインに変えるだけでも違うよ」
と伝えていた時期もありました。
実際、僕自身も朝にプロテインを飲むのが日課で
それが「健康的の第一歩」と信じていた時期があったんです。
もちろんそれ自体は間違いではありません。
今でも、食事量が少ない方や甘いものが多い方には
「プロテインを上手に使って」とオススメしています。
でも、そんな中で
「プロテインを飲むようになってからニキビが増えた」
という人も出てきたんです。
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当時の僕はこう言っていました。
「肌はタンパク質でできているから、足りないよりは摂ったほうがいい」
「きっと他に原因があるんじゃない?」
けれど今なら分かります。
あのときの自分はまだ
身体の「消化」を理解していなかったんです。
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プロテインはタンパク質のサプリメントです。
タンパク質はそのままでは吸収できないので
胃で胃酸によって分解され
アミノ酸という形になって初めて腸で吸収されます。
つまり、胃酸が足りない状態ではタンパク質をうまく処理できないということ。
未消化のまま腸に送られたタンパク質は
腸内細菌によって「腐敗」します。
これは、真夏に生肉を常温で放置しているようなもの。
腸の中でガスや悪臭を生み、炎症を引き起こします。
腸で炎症が起これば、肌でも同じことが起こる。
これが、プロテインでニキビができる人のメカニズムです。
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こうして振り返ると
「足りない栄養を足せばいい」という単純な発想は
実は西洋医学的な思考そのものだったんだと思います。
身体はもっと複雑で
「消化できる力」や「腸の状態」が整っていないと
栄養は逆効果にもなってしまう。
弱った胃腸に鞭を打つような摂り方では
かえって不調を作ってしまうんです。
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プロテインが合わない人の多くは
胃酸の分泌が少なかったり、腸に炎症を抱えているケースが多いです。
思い当たる人は
まず「消化の土台」から整えていきましょう。
・よく噛む
・食前にレモン水やお酢を少し摂る
・冷たい水ではなく、常温でプロテインを溶かす
・食後(胃酸が出ているタイミング)に飲む
こうしたちょっとした工夫でも
プロテインの「入り方」がまったく変わります。
特にプロテインは液体で「飲む」ので
「噛む」工程をすっ飛ばします。
噛む事によって胃酸は出てくるので
液体のプロテインは胃腸にとっては負担になりやすいんです。
なので僕は
プロテインを噛めるように
チョコブラウニーにしてみたり
お好み焼きに入れてみたり
カレーに入れてみたりしています。
小麦粉を使う料理には使いやすいので
ぜひ、いろいろ試してみてください。
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そしてもう一つ大切なのが腸のケア。
腸が炎症状態では、どんなに良い栄養も吸収できません。
腸を労わるためには
・夜遅くまで食べない(腸を休ませる)
・水溶性食物繊維を意識的に摂る(ぬるっと食材)
・甘いものや加工食品を減らす
こうしたシンプルな習慣が
肌やメンタルまで変えていきます。
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タンパク質は大事。
でも、足りないのはタンパク質そのものじゃなくて
「消化力」や「吸収の土台」かもしれません。
同じプロテインでも
身体の状態によって“栄養”にも“毒”にもなる。
プロテインは敵じゃない。
でも、味方にするためには“準備”が必要なんです。
胃と腸が整えば、タンパク質はあなたの一番の味方になります。
だからこそ
自分の身体の声を聞いて、今の自分に合った形で取り入れることが大切です。
ってことで、今回はこの辺で
では、また。
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