健康診断の血液検査で「中性脂肪」と「コレステロール」の両方を測るのはなぜだろう?
「体内の脂肪の量を知りたいだけなら、どちらか片方でいいんじゃないの?」
そう思ったことがある人も多いのではないでしょうか?
実際、よくあるアドバイスとして、
・LDLコレステロールが高いから油物を控えましょう
・中性脂肪が多いから油物を控えましょう
と、どちらも「油を控えましょう」と言われることが多いですよね。
じゃあどっちか測るだけでいいじゃん!って思いません?
僕もそう思ってました。
でも、実はこの2つ、まったくの別物なんです。
中性脂肪とコレステロール、何が違うの?
僕が薬剤師として働き始めた頃
総合病院の門前薬局にいたので
患者さんの血液検査のデータを見る機会が多くありました。
「なんでわざわざ2種類測るんだろう?」とずっと疑問だったんですが
身体の仕組みを知って
なるほど!となったんです。
簡単に言うと
・中性脂肪 → エネルギーの貯金
・コレステロール → 体を作る材料
同じ脂でも役割がまるで違ったんです。
だから、もし中性脂肪が高い場合
「エネルギーをめっちゃ溜め込んでる」状態です。
逆に、コレステロールが高い場合は
「体の材料がたっぷりある」状態です。
と言うことは。。。
・中性脂肪が低い → エネルギー不足でガス欠寸前
・コレステロールが低い → 体を作る材料不足で修理もできない
と言うことです。
「高いとダメ!」みたいな風潮がありますが
実は、低すぎる方がよっぽど危険だったりするんですよ。
コレステロールは悪者じゃない!
日本ではあまり言われませんが
コレステロールを下げれば下げるほど死亡率が上がることが分かっています。
でも、よく聞きませんか?
「LDLコレステロールが高いので、お薬を飲みましょう。」
実は、LDL(いわゆる悪玉コレステロール)は体にとって大事な材料。
無理に下げると細胞の修理ができなくなり
かえって健康を害する事もあるんです。
だから、むやみに薬で下げるのは考えものだったりするんですよね。
あまり大きな声では言えませんが。。。
そもそも、善玉・悪玉って何?
コレステロールの話になると必ず出てくるのが
・善玉コレステロール(HDL)
・悪玉コレステロール(LDL)
この呼び方、ちょっと誤解を生みやすいんです。
実際は
・LDL → 倉庫からコレステロールを運ぶ配送トラック
・HDL → 余ったコレステロールを倉庫に回収するトラック
つまり、どちらも大事な役割を持ってるんです。
配送トラックがなかったら材料が届かないし
回収トラックがなかったらゴミがたまる。
バランスが大事で理想は
HDL:LDL=1:0.8〜1.5くらい。
「悪玉は悪!」と思い込まずに
トラックのバランスを意識してみてください。
中性脂肪が高いと、肝臓がフォアグラ!?
中性脂肪は食事の量によって変動します。
食べる量が少なければ基本的には低くなります。
ただし、ここで問題になるのが糖質(炭水化物)。
中性脂肪の原料は油ではなく糖質なので
ご飯やパン、スイーツをよく食べると中性脂肪が増えるんです。
特に痩せ型の20代女性でも脂肪肝の人がいるのは、
『食べてないのに炭水化物だけ多い』ケース。
そして、中性脂肪は『肝臓に溜まる』ので
数値が高い人は肝臓がフォアグラ状態になっている可能性大。
この状態が続くと
・肝臓の働きが低下
・肝臓で炎症が起こり全身に広がる
といったことが起こってきます。
中性脂肪はエネルギーの貯金ですが
使わないエネルギーを溜め続けていても無駄にしかなりません。
理想の中性脂肪値は80〜90。
健康診断で数値が高かったら、食生活を見直してみてください。
今回は 「中性脂肪」と「コレステロール」 についてお話ししてきました。
どちらも「体内の脂肪量」を測っているように見えますが
役割がまったく違うので、正しく理解しておくことが大切です。
数値をただ「高い・低い」だけで判断するのではなく
『その数値が何を意味するのか?』
を意識してみてください。
と言う事で、今回はこの辺で
では、また!


