前回は
「最近ADHDの患者さんが増えている」
というお話をしました。
その背景には、
『ドーパミンやノルアドレナリンの“アンバランス”』
があるかもしれないというお話でした。
この2つ、実は
もともとは“兄弟”のような関係にある神経伝達物質なんです。
ドーパミン:やる気と快楽をつかさどる報酬系ホルモン
ドーパミンは「快楽ホルモン」とも呼ばれますが
その本質は「期待」にあります。
・何かを達成できそうなとき
・面白そうなものを見つけたとき
・SNSで「いいね」が来そうなとき
そんな “報酬の予感” によって分泌され
やる気や行動の原動力になります。
このドーパミンがあるからこそ
人は努力し、好奇心を持ち、新しいことに挑戦できます。
でも。。。
ドーパミンばかりが過剰になって
それを調整するノルアドレナリンが不足していたら?
ノルアドレナリン:冷静さと集中力を保つ緊張系ホルモン
ドーパミンが「ワクワク・期待」だとすると
ノルアドレナリンは「集中・冷静さ・判断力」
このホルモンは
危険を察知したり
集中して物事に取り組むときに必要です。
しかも
ドーパミンから変換されて作られるという関係性があります。
つまり、うまく変換されないと
・やる気はあるけど集中できない
・好奇心は強いけど物事をやり遂げられない
・気が散りやすく、落ち着かない
そんな状態に近づいてしまいます。
これってまさに、ADHD的な状態に近いと思いませんか?
銅不足でノルアドレナリンが作れない?
ここで登場するのが、前回ご紹介したミネラル「銅」。
実は
ドーパミン → ノルアドレナリン
という変換に必要な酵素は銅がないと働けないんです。
つまり
銅が不足していると、ドーパミンばかりが作られ
ノルアドレナリンが作れなくなる。
その結果
「ワクワク」はあるのに「冷静さ」や「集中」が保てない。。。
そんな状態に陥ってしまう可能性があります。
大切なのは、やっぱり“バランス”
ここで重要なのは
どちらかが良い・悪いではなく
バランスが取れているかどうかです。
たとえば
・ドーパミンが強すぎると
→ 衝動性・中毒傾向・飽きっぽさ
・ノルアドレナリンが強すぎると
→ 不安・緊張・楽しみを感じにくい
特に現代は、SNSや短い動画によって
ドーパミンが過剰に刺激されやすい時代。
期待やワクワクばかりが刺激され
脳が「ずっと報酬を求める状態」に入りやすくなっています。
じゃあどうすればいいの?
①血液検査で「銅と亜鉛のバランス」をチェック
銅はノルアドレナリンを作るのに必要ですが
多すぎても活性酸素が増えたり、亜鉛の吸収を邪魔したりします。
・銅が不足 → ノルアドレナリンが不足
・亜鉛が不足 → 銅過剰になりやすい
理想は、どちらか一方に偏っていないこと。
「銅:亜鉛」が極端に崩れていないか
血液検査でチェックしてみてください。
② タンパク質(アミノ酸)をしっかり摂る
ドーパミンもノルアドレナリンも
元は「チロシン」というアミノ酸から作られます。
普段の食事でタンパク質が不足していないか見直してみましょう。
特にダイエット中や、偏った食生活の方は要注意です。
③ “やりっぱなし”を防ぐ仕組みを作る
ドーパミンが強くなると
新しいことに飛びついてすぐに飽きる
という行動パターンが生まれやすくなります。
(僕もこうなりがちなんですよね。。。)
なので
・タスクに期限を設ける
・1日の終わりに「振り返り」の時間をつくる
・誰かに進捗を報告する
など、脳に「見直し・区切り」の時間を作ってあげるだけでも
ノルアドレナリン系がサポートされやすくなります。
心と身体、どちらの声も聞いてあげて
「やる気が出ない」「集中できない」
そんなとき、自分を責める前に
・食事で何か足りていないか?
・睡眠やストレスが影響していないか?
・栄養はちゃんと届けられているか?
実は“メンタルの不調”の多くが
“フィジカル(栄養や生活習慣)”の問題から来ていることも多いんです。
今の自分に、何が必要なんだろう?
少し立ち止まって
身体と心、両方の声に耳を澄ませてみてくださいね。
って事で、今回はこの辺で。
では、また。
【心と身体研究所よりお知らせ】
栄養と身体の基礎を今のうちに知っておきませんか?
健康って何が正しいのかわからない!
そんな初心者さんでも安心!
栄養学講座始めました。
無料なので、ぜひ知識を付けてみてください。
≫≫ここをクリックして読む≪≪
【心と身体研究所のミッション】
ちょっとした不調なら自分自身で治せる
健康を医者に丸投げしない!
そんな人たちを増やし、お手伝いします。


