洋梨型(UCP1)のダイエット|下半身から太る場合

病気のあれこれ

前回はりんご型(ADRB3)についてお話ししました。

今回は2つめのタイプ
洋梨型(UCP1)です。

こんな心当たり、ありませんか?

太るときはお尻や太ももから。
下半身だけどうしても落ちない。
昔から冷え性で、手足が冷たい。
むくみやすい。
上半身は細いのに、下半身だけしっかりしている。
湯船から出るとすぐに冷える。

当てはまるなら、洋梨型の可能性があります。

「下半身太り=洋梨型」とは限らない

ただ、ここで一つ大事な補足をしておきます。

下半身から太るからといって
必ずしもUCP1の問題とは限りません。

例えば
「下半身は太いけど、私は暑がりなんだけど?」
という場合。

エストロゲンには下半身に皮下脂肪を蓄えやすくする働きがあるので
女性ホルモンの影響で下半身太りになっている場合があります。

また
長時間の立ち仕事やデスクワークでリンパや血流が滞ると
脂肪というよりむくみで下半身が太く見えることもある。

こういう場合は
体温そのものは低くないんですよね。

ただ、もう一つ知っておいてほしいパターンがあります。
それが「冷えのぼせ」です。

上半身は暑くてのぼせるのに足先を触ると冷たい。
自律神経が乱れるとこういう状態になります。

この場合は暑がりでも
下半身は確実に冷えているので、洋梨型的な対策が効きます。

「暑がりだから自分は違う」と思う前に
一度足先を触ってみてください。

そこが判断のポイントです。

UCP1という遺伝子

UCP1は、脂肪を熱に変えて燃やす遺伝子です。

僕たちの身体には褐色脂肪細胞という
脂肪を燃やして熱を作る特別な細胞があります。

UCP1はその中で働いて
エネルギーを熱として放出する役割を担っています。

ここに変異があると
脂肪を熱に変える力が弱くなる。

つまり、エネルギーを燃やして体温を作るのが苦手になるんですね。

冷えと脂肪は、つながっている

洋梨型の最大の特徴が、冷えです。

脂肪を熱に変える力が弱いので
そもそも体温が上がりにくい。

そして冷えると
血流やリンパの流れが悪くなります。

すると老廃物が溜まりやすくなり
むくみが出る。

さらに
身体は「冷えているから守らなきゃ」と
下半身に断熱材のように脂肪を蓄えていく。

冷え→むくみ→脂肪蓄積
という流れができあがってしまうんです。

「下半身だけ落ちない」というのは
この脂肪が冷えから身体を守るために置かれているからとも言えます。

りんご型との決定的な違い

ここが大事なところなんですが
洋梨型はりんご型と対策が違います。

りんご型は糖質が最大の敵でした。

でも、洋梨型の場合
糖質を必死に減らしても思ったほど落ちません。

なぜなら
問題は燃やす力そのものにあるからです。

さらに厄介なことに
極端な食事制限をすると身体はますます熱を作らなくなります。

「エネルギーが入ってこない=節約モードに入ろう」
と判断して、代謝がさらに落ちる。

つまり洋梨型が食べる量を減らしすぎると
冷えが悪化して逆に痩せにくくなるんです。

洋梨型がやるべきことは「温めること」

このタイプの最優先事項は
体温を上げること。

これに尽きます。

そして温める方法は
運動だけじゃありません。

日常の中でできることがたくさんあります。

・湯船に浸かる
シャワーで済ませないこと。地味ですが、洋梨型には本当に効きます。

・下半身を冷やさない
腹巻き、レッグウォーマー、靴下。夏でも冷房で足元が冷えている人は多いです。

・温かいものを摂る
冷たい飲み物を控えて、汁物や温かいお茶を意識する。

・タンパク質をしっかり摂る
食事をすると体温が上がりますが、この熱産生効果はタンパク質が最も高いんです。食べることそのものが、冷え対策になります。

・脂質は「質」を選ぶ
脂質は減らすものではなく、燃やしやすいものを選ぶのがポイント。MCTオイルやオリーブオイル、青魚の脂などは、エネルギーとして使われやすいです。

運動は「熱を作るため」にやる

その上で、運動も温める手段の一つとして取り入れてほしいです。

おすすめは下半身の筋トレ。
スクワットやかかと上げなど、大きな筋肉を動かすものですね。

ここでのポイントは
筋肉を増やすことが目的ではないということ。

下半身の大きな筋肉を動かして
血流を促し、熱を作る。

それが狙いです。

だからハードなトレーニングをする必要はありません。

お風呂の前に軽くスクワットをする
通勤で階段を使う

そのくらいで十分です。

有酸素運動も無駄ではありませんが
冷えたまま走っても燃焼効率はなかなか上がりません。

まずは温めること。

運動はその手段の一つ
という位置づけで考えてください。

焦らないことも大切

洋梨型に知っておいてほしいのが
時間がかかるタイプだということです。

下半身の皮下脂肪は
内臓脂肪と違って落ちにくい脂肪です。

りんご型のように「1ヶ月で見た目が変わった」とはなりにくい。

でも、これは失敗ではありません。

そういう設計だからです。

短期間で結果が出ないと
「自分はダメだ」と思ってしまいがちですが

洋梨型は体温が上がって
むくみが取れて
少しずつ変わっていくタイプ。

焦って極端な食事制限に走ると
冷えが悪化して逆効果になります。

ここは本当に気をつけてほしいところです。

自分の設計に合わせる

洋梨型は
「食べる量を減らす」より「燃やせる身体を作る」
方が近道です。

温める、しっかり食べる、質のいい脂質を摂る。

地味に見えますが
これがこのタイプの正解なんですよね。

次回は最後のタイプ
バナナ型(ADRB2)について。

「痩せているのに体脂肪率が高い」「筋肉がつきにくい」
そんな心当たりがある場合は
次回チェックしてみてください。

ってことで、今回はこの辺で。
では、また。


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