ADHDとドーパミンそして銅

最近、ADHDの患者さんが増えてきています。

特に大人になってから診断される「大人のADHD」も増えてきていて
「集中できない」「気が散る」「段取りが苦手」「すぐ飽きる」
といった悩みを抱えて受診される方が多いです。

もちろん、ADHDの背景には遺伝や環境などいろんな要素があるんですが
僕が注目しているのは「脳内の神経伝達物質のバランス」の問題。

最近では、ADHDとドーパミンの関係についてよく知られるようになってきました。

ドーパミンとは

実は、ドーパミンが“多すぎる”ことが問題になることもあるんです。

多くの人が「ドーパミン=やる気ホルモン」「ドーパミンが出ればOK!」
と思っているかもしれませんが

実はそう単純な話ではありません。

ドーパミンは脳の中で
ノルアドレナリンという物質に変換されることで
「集中力」や「緊張感」「判断力」といった力に変わっていきます。

でも、この

ドーパミン → ノルアドレナリン

という変換には
あるミネラルが必要なんです。

それが。。。
銅(Copper) です。

銅が不足するとどうなる?

銅が足りないと
ドーパミンをノルアドレナリンに変換する酵素が働かず

脳の中で
「ドーパミンが余って、ノルアドレナリンが不足する」
という状態になります。

つまり
・ドーパミンが余る
→落ち着きがなくなる、快楽や衝動に流されやすくなる

・ノルアドレナリンが不足する
→注意が続かない、緊張感が持てない、判断力が落ちる

これ、まさにADHDの症状そのものなんです。

銅が足りない人ってどんな人?

実は銅って、健康意識が高い人ほど不足しやすいミネラルなんです。

たとえば。。。

・サプリメントで亜鉛を長期間飲んでいる(亜鉛は銅の吸収をブロックします)
・鉄不足の対策で鉄サプリを飲んでいる(これも銅の吸収を阻害します)

また、こんな人も銅が不足する傾向にあります。

・肉や魚をあまり食べず、野菜中心の生活
・慢性的な下痢や消化不良がある

銅不足で出てくる症状としては他にも

・貧血
・白髪が増える
・慢性的な疲れ
・集中力の低下

といった事も起こってきます。

普通はあまり不足する事が少ないミネラルですが
サプリメントにより不足してしまう事があるので注意が必要なんです。

そして現代人の中には
「銅が多すぎる人」も実はたくさんいます。

その原因のひとつが、
ピルの長期服用、エクエルなどエストロゲン様作用のあるサプリメント
また加工食品などの食生活です。

なんとなくの不調、もしかしたら“脳のミネラルバランス”かも?

体調不良の原因が「ミネラル不足」って
あまり注目されないかもしれませんが

実は体も心も
ものすごく影響を受けている分野なんですよね。

「集中力が続かない」
「頭がモヤモヤする」
「物事を途中で放り出してしまう」
「やる気はあるのに、なんだか動けない」

こういう症状があるとき
気合いや根性でなんとかしようとするよりも

まずは体の声を聞いて
栄養状態を見直してみることをおすすめします。

次回は、ドーパミンやノルアドレナリンがどんなふうに心や行動に関わっているのかを
もう少し詳しくお話してみたいと思います。

お楽しみに!


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