前回
流行りの痩せる薬をやめると戻る
という話をしました。
原因を変えないまま結果だけを消しても
根っこは残ったまま
という話でしたね。
今日は、その「痩せる薬」の正体に踏み込みます。
実はこのGLP-1
薬として外から入れる特別な物質じゃなくて
もともと、私たちの身体が自分で作っているホルモンなんです。
GLP-1は、腸から出るホルモン
GLP-1は、私たちが食事をすると
腸から分泌されるホルモンです。
食べ物が腸に入ってくると
それに反応して腸がGLP-1を出す。
すると
満腹感が出て食欲が落ち着き
胃の動きがゆっくりになって腹持ちが良くなる。
さらに、血糖値の急上昇も抑えてくれます。
つまりGLP-1は
「食べすぎを防いで、血糖を安定させる」ために
もともと私たちの身体に備わっている仕組みなんですね。
流行りの薬は、これを注射で外から補っているだけ。
特別な魔法の成分ではなくて
自前のホルモンの”代わり”を入れている
というのが実際のところです。
だったら、自分で作ればいい
ここで、こう思いませんか?
「もともと自分で作れるものなら、わざわざ注射しなくても、ちゃんと出るようにすればいいんじゃない?」
その通りなんです。
GLP-1は
食事や生活の工夫で
自分の分泌を促すことができます。
① タンパク質をしっかり摂る
GLP-1の分泌を強く促してくれるのが
タンパク質です。
以前、こんな方がいました。
「そんなにたくさん食べているわけじゃないのに、痩せない」
食事の内容を聞いてみると
朝はパン、昼は麺類と、炭水化物にかなり偏っていて
タンパク質がほとんど摂れていなかったんです。
そこで、朝ごはんをゆで卵やスクランブルエッグに変えてもらいました。
すると、しばらくして
「間食をしなくても平気になった」と。
当時の僕は
「スクランブルエッグにバターをたっぷり使ってもらったから、油で満足感が出て間食が減ったのかな」
と思っていました。
でも、今ならこう考えます。
もしかすると
タンパク質をしっかり摂ったことで
GLP-1がちゃんと出るようになっていたのかもしれない。
タンパク質は
腸を刺激してGLP-1を強く出させます。
GLP-1が出れば、満腹感が続いて
間食したい気持ちも自然と落ち着く。
「間食がやめられないのは意志が弱いから」
と思っている場合
実はそうじゃなくて
タンパク質が足りなくて
満腹ホルモンがうまく出ていないだけ
なのかもしれません。
② 食物繊維と、腸内環境
もう一つ
GLP-1を出すうえで見逃せないのが
食物繊維です。
野菜、海藻、きのこ、豆類など。
こういった食物繊維を腸内細菌が食べると
短鎖脂肪酸という物質が作られます。
この短鎖脂肪酸が
腸を刺激してGLP-1の分泌を促してくれるんです。
つまり
腸内環境とGLP-1はつながっている。
腸を整えることが
食欲のコントロールにも効いてくるんですね。
ここはこれまで何度もお話ししてきた
腸の話とも地続きです。
先ほどの方も
卵と一緒に野菜をしっかり摂るようになってから
お通じも整って身体全体の調子が上向いていきました。
タンパク質と食物繊維
両方がGLP-1を後押ししていたのかもしれません。
③ よく噛んで、ゆっくり食べる
GLP-1は
食事を始めてから分泌されるまでに
少し時間がかかります。
だから早食いをすると
GLP-1が「もう満腹だよ」
という信号を出す前に食べ終わってしまう。
これでは
せっかくの満腹ホルモンが間に合いません。
よく噛んで、ゆっくり食べる。
そうすると
食べている途中でGLP-1が効いてきて
自然と「もう十分」と感じられるようになります。
薬に頼らなくても
食べ方一つで満腹ホルモンをちゃんと働かせられるんです。
自分の身体の仕組みを、活かす
こうして見てくると
面白いことに気づきます。
痩せる薬がやっている
満腹感を出す、血糖を安定させる
っていうのは
私たちの身体が
もともと自分でできることなんですよね。
タンパク質を摂る。
腸を整える。
ゆっくり食べる。
こういう当たり前のことで
自分のGLP-1をちゃんと出せる。
注射で外から入れなくても
自分の身体の仕組みを活かせばいい。
さっきの方も
特別な薬を使ったわけじゃありません。
朝ごはんを変えただけです。
それだけで
間食が減って身体が少しずつ変わっていった。
もちろん
薬が必要な人もいますが
多くの人にとっては
まず自分の身体が持っている力をちゃんと使えているか。
そこを見直すのが先だと思います。
次回は、この話をもう一歩広げて
実はこのGLP-1薬
最近の研究で「痩せる」だけじゃなくて
「老化」にまで関わっているかもしれない
という驚きのお話ししていきますね。
ってことで、今回はこの辺で。
では、また。
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