栄養が使われる順番と優先順位

前回までのお話で
「銅が足りないと、ドーパミン→ノルアドレナリンへの変換がうまくいかず、集中力や感情のコントロールに影響が出る」
ということをお伝えしました。

そして実際に
銅不足が改善されることで落ち着きや集中が戻るケースもあります。

でも
「じゃあ銅さえ足せば全部OKか!」
というと、もちろんそんなわけがありません。

それはなぜか?

今日はその理由となる
“栄養の使われ方”と“優先順位”の仕組みについて
少し深掘りしてみます。

栄養は、まず“命を守る”ところから使われる

体に取り入れた栄養素は、どこから使われるでしょうか??

答えはズバリ
命に関わるところ」です。

たとえば

・呼吸や心拍の維持
・解毒や代謝に必要な酵素の働き
・免疫やホルモンの調整

こういった生命維持活動が最優先。

つまり、「イライラが減る」とか「集中できる」とか
そういう“心の快適さ”に関わる部分は、後回しになりやすいんです。

銅にも“命を守る仕事”がある

では、銅は体内でどんなふうに使われているかというと

・鉄の代謝(貧血防止)
・活性酸素の処理(抗酸化)
・免疫の維持(特に白血球の働き)
・神経伝達物質の合成
・メラニン生成(肌や髪の色)

などなど。

実はとても“多才”なミネラルなんです。

このうち、命に直結するのは
「鉄の代謝」や「免疫維持」など。

なので、銅が少なければ
体はまず “命に関わる部署”に銅をまわして
「心の落ち着き」や「やる気ホルモンの合成」は後回しにしてしまいます。

だからこそ、“複合的なサポート”が大事

たとえばこんな人がいたとします。

・銅不足気味
・亜鉛も足りない
・胃腸も弱っている
・タンパク質も少ない
・鉄不足もある

こんな状態で「銅だけ補った」としても
使われる順番が“他の部署”に取られてしまいます。

結果
「集中力が戻らない」「イライラが改善しない」
と感じることも。

つまり大切なのは
『栄養素を単品で考えない』
栄養は チームで動く、という前提で見ることなんです。

使われる優先順位を決めるのは「身体の今の状態」

ちょっと例えてみましょう。

あなたの体が“火事の現場”だとします。

そこに届いたのが「水(=銅)」。

でも
・隣でガス漏れしてる(鉄不足)
・二階が崩れかけてる(タンパク質不足)
・現場に人手が足りない(亜鉛不足)

という状態なら
水は「とりあえずガスの鎮火」や「他の部屋」に優先して回されますよね。

つまり
火事の優先順位=体の不調の優先順位です。

どうすれば“必要なところ”に栄養が届くのか

これ、とても大事な視点です。

答えとしては

①まず“全体の底上げ”をする
・タンパク質、鉄、亜鉛、銅、マグネシウム、ビタミンB群
・これらを最低限、過不足なく“揃える”

②胃腸の吸収力を高める
・食後に膨満感がある
・下痢や便秘が続く
・食欲が安定しない

こんな方はまず、消化・吸収の改善から。

③血液データで“優先課題”を見つける
・銅・亜鉛・フェリチン・アルブミンなどのバランスを見ながら
・どこに水を優先して届けるべきかを判断します

心の問題は、心だけの問題じゃない

「やる気が出ない」
「子どもにイライラしてしまう」
「何もかも面倒くさい」
「自分はダメな人間だ。。。」

そう思ったとき。

それを『性格』や『精神論』で片づける前に
「身体は足りているかな?」と立ち止まってみる。

栄養が足りてはじめて、心が整う。

だからこそ
心を大切にしたい人ほど
栄養の知識をしっかりつけておきましょう!

ってことで、今回はこの辺で
では、また。


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