眠りを作るメラトニン、その材料は日中にある

心の病気

前回
夏休みに子どもの生活リズムが崩れるのは
体内時計が狂うからという話をしました。

今日はその続きで
眠りを作るホルモン

「メラトニン」

についてお話しします。

メラトニンは「睡眠ホルモン」とも呼ばれていて
夜になると分泌が増えて
自然な眠りに導いてくれる物質です。

最近では医薬品でも
メラトベルや、ロゼレムなど
メラトニンにフォーカスした薬も出てきていていますね。

ただ、ここで多くの人が誤解しているポイントがあります。

メラトニンは、夜になって急に作られるわけじゃありません。

実は、朝や日中の過ごし方で
夜のメラトニン量が決まるんです。

今日はそのあたりを掘り下げてお話ししていきます。

メラトニンは「昼の材料」から作られる

メラトニンは
材料をたどっていくと面白い流れがあります。

まず一番最初の原料は
「トリプトファン」というアミノ酸です。

このトリプトファンが
「日中」にセロトニンという物質に変わります。

セロトニンは「幸せホルモン」なんて呼ばれる
気分を安定させる物質ですね。

そして夜になると
その余ったセロトニンがメラトニンに変換されます。

つまり
トリプトファン(食事)→ セロトニン(日中)→ メラトニン(夜)

という流れがあるんです。

ここが大事なところで
夜ぐっすり眠るためのメラトニンは
日中にセロトニンがしっかり作られていることが前提になります。

そしてそのセロトニンの材料は
食事から摂るトリプトファン。

だから「眠り」は
夜だけの問題じゃなくて
朝ごはんから始まっているんです。

朝日を浴びるとスイッチが入る

もう一つ大事なのが、光です。

トリプトファンからセロトニンを作る指令を出しているのは
実は、「朝の光」なんです。

朝、太陽の光を浴びると
脳にスイッチが入り身体はセロトニンを作り始めます。

日中にしっかりセロトニンを作れれば
メラトニンの材料がたっぷり用意できますが

逆に、朝日を浴びずにカーテンを閉めたまま昼まで寝たりなんかすると
セロトニンが十分に作られず、夜になってもメラトニンが不足してしまいます。

だから
寝むたくならず
寝つけない。

海外旅行の時差ボケも同じ仕組みで
朝日の時間が身体のリズムとズレてくるのが原因です。

夏休みに夜更かし・朝寝坊になった子は
時差ボケを自分で作り出している状態

とも言えるんですよね。

材料が足りないと、うまく作れない

メラトニンを作る流れには
材料の他にも化学反応を進ませるキューピット役が必要です。

それが
タンパク質、ビタミンB6、鉄、マグネシウム。

特に最近のお子様は
タンパク質不足、鉄分不足の子が多く
セロトニンもメラトニンも不足しちゃっている子が多い印象です。

夏場は暑さのせいで
素麺やアイス、菓子パンなど
糖質に偏った食事になりがち。

すると、材料のトリプトファンだけでなく
これらキューピット役も不足してきてしまうので
セロトニンもメラトニンもうまく作ることができません。

最近不登校のお子様が本当に増えていますが
このセロトニン不足というのもストレスや友人関係と同じように
重要なファクターの一つと言われています。

やっぱり何を食べるのかは重要ですね。

満たされない、眠れない
という場合は

食事の中身を意識してみて下さい。

だから、朝が肝心

ここまでの話をまとめると

夜いつもの時間にぐっすり眠るためには
朝日を浴びてセロトニンのスイッチを入れることが大切で

その材料になる
タンパク質やビタミン・ミネラルを
日中の食事でしっかり摂ること。

夜の眠りは、夜に作られるんじゃなくて
朝と日中に仕込まれているという事です。

だから
生活リズムを立て直したいなら

まず朝、カーテンを開けてしっかりと光を浴びること。

太陽光って悪者にするマーケティングが流行ってますが
太陽の光は健康への第一歩です。

ここから始めると
身体の流れに逆らわず
少しずつ良くなって行くはずです。

とはいえ

眠りには「眠くさせる」仕組みだけでなく
「目を覚まさせる」仕組みも関わっています。

最近、睡眠薬でも話題になった
オレキシンという物質を聞いたことがあるかもしれません。

次回は、その「覚醒させる側」から
子どもの眠りを考えてみますね。

ってことで、今回はこの辺で。
では、また。


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